El placer de leer - 洋書の覚書 -

洋書(主にスペイン語、ときどき英語)の読書記録。使えそうな表現もメモします。積ん読本も記録。

私が読んだのはKindle版(2015年)です。その時書いたレビュー(別のブログ)に加筆して載せますね。

  • 作者: Isabel Allende 
  • 出版社: Vintage Espanol (2016/7/5) 
  • ペーパーバック: 352ページ 
  • ワードカウント: 109,120 words
作者:
Isabel Allende(イサベル・アジェンデ)。チリ(米国在住)の小説家。"La Casa de los Espíritus精霊たちの家)"、"Paulaパウラ)"、"Hija De La Fortuna(天使の運命)"など、多くの本が日本語に翻訳されています。

タイトル:
El amante japonés(直訳:日本人の恋人)

あらすじ:
物語の中心となるのはAlma Belasco。ポーランドに住んでいたAlmaは、8歳の時にサンフランシスコの叔母の家に預けられる。そして、その家で働いていた日本人庭師の息子Ichimeiを好きになるが、第二次世界大戦が始まり、Ichimeiは日系人強制収容所へ送られる。終戦後も日系人への差別は強く、Ichimeiと結婚することは不可能であり、最終的には”いとこ”のNathanielと結婚する。 現在Almaは80歳を超え、高齢者住宅に住み、そこで働いているモルドバ移民のIrina Braziliを個人秘書として雇う。Almaの孫SethはIrinaを好きになるが、Irinaにはトラウマとなっている過去があった。 SethとIrinaは、IchimeiがAlmaへ送り続けていた手紙を見つけ、二人の仲(過去も含めて)を調べ始める。

レビュー:
タイトル(amanteは恋人・愛人の意味)に驚いてKindle版を購入。読み始めると、全く日系人が出てこないし、モルドバ(Wikipedia)から来た貧しいIrinaの話で始まるので、頭の中が?となりました。日系人収容所の話がとても興味深く、そのあたりから読むスピードが加速し、一気に読み終えました。面白かったです!
中心となるのはAlmaとIchimeiの苦難の恋ですが、Almaのまわりの人たちの「訳ありの恋」も描かれていて興味深いです。Ichimeiの子供を身ごもっていることを知りながらAlmaと結婚したNathanielを心の広い人だと思いましたが、Nathanielにも秘密があったことが後でわかり、それが全く想像外の内容で驚きました。
読みやすい文章です。「スペイン語学習者向けの短編小説に飽きたけど、ガルシア・マルケスやバルガス・リョサを読むのは難しすぎる」という方にオススメです。ドラマにすると面白いかも。

公式ウェブサイト:
http://www.isabelallende.com

その他:
私が住んでいたコロラド州にも日系人収容所(アマチ収容所)がありました。当時のラルフ・ローレンス・カー州知事は、日系アメリカ人擁護を主張する立場をとっており、比較的人道的な対処が行われたそうです。(Wikipedia参照)

Isabel Allendeの作品は他にも読んだことがあるので、別の機会に紹介します!


 

 

この本の作者はメキシコのÁngeles Mastretta。この本との出会いは、ただの偶然(笑)。疲れ目が酷い時期で、本は読みたいけど目を使いたくないし、、、そんな時(当時住んでいた国の)図書館で見つけたのがこの本、というかCD。すぐに借りて聴きました!

小説の舞台はまだ革命の混乱が続くメキシコのプエブラ。15歳の少女Catalinaは野心家の将軍Andrés Ascencioに見初められ結婚。Andrésは暴力や陰謀で政治家としてのし上がっていく中、各地に愛人を作り、Catalinaに愛人との子供の世話までさせる。そんな夫へ反抗心が芽生えながらも、自立した大人の女性へと成長したCatalinaは音楽家Carlosとの真の愛に目覚めるが・・・

というのが簡単なあらすじ。

CatalinaのAndrésへの愛情の変化が面白い。最初は野心家のAndrésに惹かれ、彼の言う事を100%信用していましたが、次第に夫の本当の姿を知り嫌になっていき、ついには夫と全く異なるタイプの音楽家に恋をします。今の時代ならAndrésのようなモラハラ夫とは即離婚になりそうですが、この時代は耐えるしかなかったのですね。

この作品は私にとって2度目のオーディオブック(初のブックはまた別の機会に)。Catalinaの視点で語られているので、とても聴きやすかったです。しかし、登場人物の名前を聞きながら把握していくのは私にとってとても大変でした。本は数ページ戻って「この人誰だったかな?」と探せますが、オーディオブックは、、、それに、時々ふっと考え事をした瞬間にも話は進んでいきます。母国語ならながら問題なさそうですが、外国語は難しいです。

作品自体はとても面白く読みやすいので、メキシコ文学に触れたいなと思う人にオススメです。

 


 

映画にもなっているようなので、DVDのリンクもつけておきます。トレイラー見たら、映画も見たくなりました。
 


チリの作家Luis Sepúlvedaの小説。7年前に本書を購入し、面白くて一気に読みきりました。サブタイトルになっている言葉 [Una novela para jóvenes de 8 a 88 años(8歳から88歳までの若者のための本)]の通り、子供から大人まで楽しめる、心温まる本です。

舞台はドイツの港町。海に流出した原油に汚染されたカモメが黒猫Zorbasの前に落ちてくる。Zorbasはカモメを助けようとするが、すでに死にかけていたカモメはZorbasに3つのお願いをする。
  1. たまごを食べないこと
  2. ひながかえるまで面倒をみること
  3. ひなに飛ぶことを教えること
1と2はなんとか対応できるが、飛べない猫がひなに飛び方を教えられるのか?約束を果たすべく、Zorbasとその友人(猫)たちが奮闘する。

価値観や背景が異なる相手を認め、助け合う事の大切さを教える作品。動物(猫&鳥)社会を舞台に易しい文章で語っていますが、私たち大人に向けた内容でもあります。
何度も読み返している大好きな本。もっと良い装丁のが欲しかったな・・・

ドイツ語解説付きの本書。ドイツ語を勉強している人にオススメ。

     

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